2025.10.14
資産形成
なぜお金が貯められないの?パーキンソンの法則を理解して将来に備える
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目次
Toggle「キャリアアップして収入が増えたのに、なぜか貯金が増えない……」、「気づいたらお金がなくなっている」そんな経験はありませんか? 実は、これには「パーキンソンの法則」という収入と支出に関する行動原理があるんです。この法則を理解すると、どのようにお金と向き合うべきか分かります。
本記事の要約
収入が増えると支出も増える「パーキンソンの法則」により、お金を貯められない傾向があります。この法則への対策を講じても、貯金だけではインフレで価値が下がるため、投資によってお金を増やす仕組みづくりが重要。新NISAなどを活用して長期的に運用することで、将来の安心につながります。
パーキンソンの法則とは?お金が貯まらない理由を解説
1958年、イギリスの歴史学者・政治学者シリル・ノースコート・パーキンソンは、「人は時間やお金に余裕があっても、それらをすべて使い果たすように行動を拡大させてしまう」という法則を発見しました。これは、収入が増加するとその分の支出も増える、ということ。収入が多くないときは無駄を省いて節約を頑張っていても、収入が増えたときには外食を楽しんだり少し高い洋服を買ったり、ちょっとした贅沢をしてしまう方は多いのではないでしょうか。
お金を貯めるには「強制力」が必要
パーキンソンの法則では、「支出の額は、収入の額に達するまで膨らんでしまう」と提唱されていますが、悲観的になる必要はありません。世の中には、収入が増えてもきちんとコントロールする仕組みをつくって、着実にお金を貯めている人がいます。
強制的な先取りでお金を確保
お金を貯めている人に共通するのは、「強制力」という鎖によってセルフマネジメントを実践してていること。将来に備える分を、最初から生活費とは切り離してしまうのです。例えば、毎月一定額を自動振替する定期預金や換金性の低い不動産投資など、「最初からないもの」とみなし、お金を管理しています。
生活費の上限を変えない
収入が増えたとしても、日々の生活費は変えないことも重要。手元に入るお金が増えると、つい贅沢をしたくなりますが、日々の生活費は固定のまま、備える金額のみを増やすことで貯蓄スピードがぐんとアップします。収入額の大小に捉われない仕組みにより、稼いだお金を有効的に使えるようになります。

貯金だけでは不十分!お金を増やすための方法
さて、大事なのはここから。蓄えたお金をどう生かすべきかです。一生懸命働き、限られた生活費をやりくりして、確保したお金はそのまま貯金に回していて安心ですか?
貯金をしても、インフレで価値が目減りする?
お金を貯めるオーソドックスな方法は貯金ですが、今のまま貯金を続けて、暮らしの安泰につながる保障はありますか? 貯金で得られるのは雀の涙ほどの利子。どんなにお金を貯めても、インフレが続くとお金の価値は下がります。
1990年代を振り返ると、某チェーン店の牛丼は1杯300円程度でした。しかし、今やその牛丼は1杯500円超へ高騰。手元に1000円札があっても、30年前では牛丼を3杯を食べられましたが、今は1杯しか食べられません。そうなると、仮に「20年後の老後資金2000万円」を目標にお金を貯めても、20年後には1200万円未満の価値になる可能性は十分にあります。
経済成長率と投資リターンの差に注目
貯金に不安を感じたとき、知っていただきたいのは経済成長と投資の関係性。フランスの経済学者トマ・ピケティが2013年に著書で発表した不等式「r>G」は世界にインパクトを与えました。この不等式は、「資本運用によって得られる収益(r)が、労働によって得られる所得成長(g)を上回る」ことを意味し、結果として資産を持つ者と持たざる者との間で富の偏在が進行する経済現象です。平たく言うと、働いて得る収入の伸びより、投資で得る利回りのほうが大きい傾向にあるということ。


そのため、投資をする人と投資をしない人の差は拡大するのみ。何もしないままでは、インフレによる物価高騰に対応しきれず、将来お金で苦労することも考えられます。
投資を続ければお金が増える理由
経済大国アメリカでは投資による経済格差が顕著に現れています。日本は投資にネガティブなイメージを持っている人は少なくありませんが、一定以上の資産形成をしているお金持ちとその他の違いは”投資”。お金のことを理解して、お金を増やす仕組みを講じることで、着実に資産を増やしています。とりわけ、インフレによって資産価値が目減りしてしまうリスクに備えて、不動産や金(ゴールド)などの実物資産を所有するなどの対策をしています。
投資リターンは給与アップを確実に上回る
昇進や転職で収入を上げることもお金を増やす一つの手段ですが、得られる収入には限りがありますし、年収が増えた分、社会保険料や税金も増加します。自分の努力ではコントロールできない部分が大きいのです。そのため、限られた収入の中から投資資金を確保してコツコツと投資を続ける方が、生活を圧迫せず、手元に残るお金を増やしやすいです。
強制的な仕組みで継続率を高める
あなたがイメージする理想の暮らしはどんな暮らしですか? お金の不安をなくして、その暮らしを実現するには、継続できる仕組みづくりがポイント。せっかく計画を立てても、途中で止めてしまっては効果が得られません。
投資が一般的な欧米諸国においても、投資を中断して、当初想定していた運用益が見込めなかった人は少なくありません。20年後、30年後の安心を得るには、強制的に投資を続けられる状況をつくり、継続することです。
新NISAを活用して長期運用がおすすめ
これまで投資をしたことがない方にとっては、投資をスタートすることに不安を感じるのは当たり前。そうした方に、始めの一歩として取り組みやすいのが新NISAです。投資で得た利益には通常税金が発生しますが、新NISAは非課税。利益がまるごと手元に残ります。また金融機関によっては月100円から始めることができ、簡単なアンケートに答えるだけであなたに合う運用をサポートするロボアドバイザーというサービスもあります。少ない元手でも長期的に運用することで利益を出すのが特徴のため、リスクは最小限に、少しずつ投資に慣れていきたい方におすすめです。

将来に備える第一歩を踏み出そう
パーキンソンの法則によると、収入増に伴い支出が伴うのは人間の性。でも、性質を理解すると自身の力で備えることができます。しかし、収入幅や社会情勢の変化など、自身ではコントロールできないことに対しては、投資を活用して、先々まで安心して暮らせる仕組みをつくっていきましょう。
そのためには、「家計のどこから投資資金を捻出できるか」を整理することが欠かせません。けれども、保険や住宅ローン、子どもの教育費などをすべて見直すのは、忙しい毎日の中で負担になりがちです。そんなときは、第三者の視点でプロに見てもらうのも一つの方法。無駄を見つけたり、より効率的にお金を回すアイデアが得られるので、自分だけで悩むより早く一歩を踏み出せます。
28年以上にわたって資産形成をサポートしてきた当社では、あなたの家計に合わせたアドバイスで、安心できる将来づくりをお手伝いします。

FAQ
Q1.パーキンソンの法則とは何ですか?
A.収入が増えると支出も膨らむ人間の傾向を示した法則です。お金を増やすためには強制的に資産を確保する仕組みが有効です。
Q2.貯金ではなく投資でお金を増やす理由は何ですか?
A.貯金はインフレで価値が下がる可能性があります。投資はお金を増やす有効な方法で、経済成長に合わせ資産を守る役割を果たします。
Q3.初心者が始めやすい投資方法はありますか?
A.新NISAは利益が非課税で、金融機関によっては月100円から始められる投資方法です。ロボアドバイザーを利用すれば初心者も安心して取り組めます。
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